Professional Documents
Culture Documents
装備要領書
7ZPSC0430
安全について
高電圧に対する注意
無線装置、レーダなどの電子機器の内部には数百から数万ボルトの高電圧が使用されています。
通常の操作においてはまったく危険はありませんが、万一、誤って機器内部に触れた場合、非常な
危険を伴います。(専門整備員以外の機器内部の保守・点検・調整は禁止)
数万ボルトの高圧では感電即死の危険が大きく、また時により数百ボルトの電圧でも感電死する
ことがあります。このような危険を防止する為に、機器の内部には手を入れないでください。やむ
を得ず手を入れるときは、必ず電源スイッチを断にし、一端を確実に接地した電線でコンデンサー
などを放電させ、電気の残っていないことを確かめた上で初めて手を内部に入れるようにしてくだ
さい。この際、乾燥した木綿の手袋などを用いればなおいっそうの危険防止となります。また左手
をポケットに入れ、両手を同時に用いないことも必要な注意の一つです。
感電したときの障害は二次的に大きくなることがあるので、足場のしっかりした所を選ぶことが
大切です。感電したときは火傷した所を完全に消毒して、手当を速やかに行うことが必要です。
電撃の救出上の注意
電撃を受けた人を発見した場合、直ちに電源を切り回路を接地してください。回路が直ちに切れ
ないときは、感電した人をできるだけ早く乾いた板、布などの絶縁物を介して直接感電した人に触
れずに離してください。
感電したとき、頭脳の呼吸中枢に電流が流れると呼吸が急に止まります。衝撃があまりひどくな
いときは人工呼吸を行うことにより呼吸を回復します。電撃を受けた人は非常に顔色がわるくなり、
脈が大変弱くなってしまうか、まったく止まってしまうことがあり、人事不省になり硬直します。
一刻も早く救急処置を行う必要があります。
救急処置の方法
☆救急処置の留意点
電撃を受けた人を、危険のない限り動かさずに直ちに人工呼吸を行わなければなりません。人工
呼吸を始めたらリズムを失わないように続けて行う必要があります。
(1) 事故の発生であわてて患者に触れないこと(救助者が感電します)。
(2) あわてず確実に電源を切り患者を静かに電路より離す。
(3) 周囲の人に知らせる(診療所、病院、医師、119 番通報、その他)。
(4) 患者を仰向けに寝かせネクタイ、衣類、バンドなどを緩める。
(5) (イ) 各脈拍に触れてみる。
(ロ) 心臓が動いているか否か心臓に耳を当てて確かめる。
(ハ) 呼吸しているか否か患者の顔へ手の甲または顔を近づけて確かめる。
(ニ) 瞳孔の大きさを調べる。
(6) 患者の口を開け入れ歯、煙草、ガムなどを取出し、口を開けたまま舌を伸ばしタオルなどを挿
入し舌が喉に引き込まれないようにすること(歯をくいしばって口が開かない場合はドライバ
ーなどで開口しタオルなどをかませる)。
(7) 泡立つ粘液が溜まらないように口をふくこと。
☆脈拍があり呼吸していない場合の処置
※口うつし人工呼吸法を実施する。
(1) 患者の顔が後を見る位に顔をそり返らせる(頸部に枕を挿入してもよい)。
(2) 下顎を上方に引き上げ気道を広げる(気道拡大)。
(3) 患者の鼻をつまみ、術者は深く息を吸い患者の口を完全に塞ぐ様にして強く呼気を吹き込む。
再び口を離して息を大きく吸って吹き込む。1 分間に約 10 から 15 回くり返す(鼻腔を塞ぐこ
と)。
(4) 自然に呼吸の起きるのを注意しながら呼吸が戻ったときに止める。
(5) 開口困難な場合ゴム、ビニールなどのパイプ状のものを鼻腔に挿入して片方の鼻腔と口を完全
に塞いで息を大きく吸って吹き込む。
(6) 患者は気が付くといきなり立つ事がありますが静かに寝かせ、熱いコーヒー、紅茶などを与え
暖かくして安静を保つ(アルコール類は与えてはならない)。
頭部をもたげて口うつし人工呼吸を行う方法
① (1) 後頭部をもたげる
片手を額に他の手を頸部の下にあて
る。→①
多くの患者はこの頭部のもたげによ
り口が開き空気が通じ、口うつしが容
易になる。
② (2) 患者の口をあなたの口で広く封じ、あ
なたの頬を犠牲者の鼻におしあてる。
→②
又はあなたの指で患者の鼻を押さえ
て空気の漏れを防ぐ。
→③
③ (3) 空気を肺内に吹き込む
胴があがるまで口から吹き込む。
最初の 10 回の呼気吹き込みは出来る
だけ急速度で行わなければならない。
図1 口うつし人工呼吸法
☆脈拍なく呼吸もしていない場合の処置
※心臓マッサージを実施する。
脈拍がなく、瞳孔が開き、心臓に耳を当てても鼓動が聞かれない場合は、心臓が停止しているので
速やかに人工呼吸を行う必要があります。専門医が到着するまで続行し、その後は専門医の指示に
従う。
(2) 1 人で救急処理を行う場合は、
15 回位心臓マッサージを行い速やかに 2 回呼気を吹き込む。これをくり返す。
2 人で救急処理を行う場合は、
1 人が 15 回心臓マッサージを行い、その間に他の 1 人が 2 回呼気を吹き込む。これをくり返す。
(心臓マッサージ口うつし法併用)
(3) 時々瞳孔を見たり、脈に触れてみる。瞳孔が正常となり脈も規則正しくなったら、各手当てを
中止して様子を見ながらコーヒー、紅茶などを飲ませ暖かくし安静を保つ。いずれにしても、
経過の判断は、専門医に任せる。特に、精神的ショックより早く復帰させるように周囲の理解
が必要です。
① ②
図2 心臓マッサージ
③ ④
図 2 心臓マッサージ
AED(自動体外式除細動器)を用いた心肺蘇生法の手順
人が倒れている
・周囲の安全確認
・2次災害の防止
反応なし
助けを求める
・119番に通報
・AEDの搬送依頼
回復体位
気道確保 呼吸あり ・体を横に向けて救
・呼吸の確認 急隊を待ちます
呼吸なし
人工呼吸 2回 省略可能 注(1)
注(1) 人工呼吸の省略
心肺蘇生
口腔内に損傷があったりして感染が心
・胸骨圧迫 30回
配な場合や口対口の人工呼吸がためら
・人工呼吸 2回 省略可能 注(1)
われる場合,人工呼吸用のマウスピース
の準備に時間がかかる場合は人工呼吸
を省略して次に進んでください
AED 到着
・電源 ON
・メッセージどおり行動
電極パッド装着など
心電図の自動解析 電気ショックは不要
・傷病者に触れない
電気ショックが必要
AED が 2 分 電気ショック実施
毎に自動的 救急隊に引き継ぐか,傷病者
解析 がうめき声を出したり,普段
AED の音声メッセージに従い どおりの息をし始めたとき
胸骨圧迫から心肺蘇生を 体を横に向けて回復体位で
再開する 救急隊を待ちます
心肺蘇生を
中止する場合
AED を用いた心肺蘇生法の手順
1.安全確認、2次災害の防止
a)事故の発生であわてて傷病者に触れないこと(救助者が感電します)。
b)あわてず確実に電源を切り,傷病者を静かに電路より安全な場所に移します。
2.反応の確認
a)肩を叩きながら耳元で「もしもし大丈夫ですか」
などと呼びかけます。
b) 目を開けたり,何らかの応答や仕草があれば「反応あり」
と判断し,応答や仕草がなければ「反応なし」と判断します。
3.反応がある場合
a) 応急手当を行います。
4.反応がない場合
a)大声で助けを求め、119 番通報と AED の搬送を依頼します。
・人が倒れています,誰かきてください。
・119 番へ通報してください。
・AED を持ってきてください。
・協力者がいない場合は自分で 119 番に通報します。
5.気道確保
a) 片方の手を額に当てます。
もう一方の手の人差指と中指の
2 指をあご先に当ててあご先を
持ち上げながら額を後方に押し下げ
頭を反らして気道を確保します。
首の骨の損傷が疑われた場合は下あご
を持ち上げる方法で気道を確保します。
6.呼吸の確認
a)気道確保した状態で正常な呼吸をしているか 10 秒以内で確認します。
自分の頬を傷病者の口と鼻先に近づけ目線を傷病者の胸腹部に
向けて以下の 3 点を確認します。
・胸や腹部の上がり下がりを見る
・息の音を聴く
・頬で息を感じる
b)明らかに呼吸があるときは回復体位という姿勢で救急隊を待ちます。
・体を横向きにし,頭を反らせて気道を確保するとともに口元を
床に向けます。血液の循環が悪くならないように約 30 分おきに
反対向きの回復体位にします。
7.人工呼吸 2 回(省略可能)
a)気道確保を行っても正常な呼吸をしていなければ人工呼吸を行います。
b)口腔内に損傷があったりして感染が心配な場合や口対口の
人工呼吸がためらわれる場合,人工呼吸用マウスピースなどの
準備に時間が掛かる場合は人工呼吸を省略して胸骨圧迫を
行ってください。
c)人工呼吸を行うときは感染防止のため人工呼吸用の
マウスピースなどの使用を推奨します。
d)気道確保をしたままで額を押さえていた手の親指と
人差し指で鼻をつまみます。
e)口を大きく開けて傷病者の口を全て覆って呼気がもれない
ようにします。約 1 秒かけて息を 2 回吹き込み
胸が持ち上がるのを確認します。
8.心肺蘇生(胸骨圧迫と人工呼吸の組合せ)
a)胸骨圧迫
1)胸骨圧迫の位置
・乳頭と乳頭の真ん中に片方の手の付け根を置いて他方の手をその上に重ねます。
2)胸骨圧迫の実施
・圧迫の速さは 1 分間に約 100 回のテンポで
30 回連続して絶え間なく肘をのばして垂直に
圧迫します。
・圧迫の強さは胸が 4~5cm 沈むほどです。
10.AED の到着と準備
a)AED を使いやすい位置に置きます。
救助者が複数の場合 AED の準備が
できるまで心肺蘇生を継続します。
b)電源を入れます。
電源ボタンを押すものやカバーを開けると
自動的に電源が入るものがあります。
c)音声メッセージのとおり行動します。
11.電極パットを傷病者の胸に貼ります
a)傷病者の衣服を開きます。
b)電極パッドの袋を開封し,電極パッドをシールからはがして
粘着面を傷病者の胸部にしっかりと貼り付けます。
隙間があると AED が動作しない場合があります。
貼り付ける位置は電極パッドに書かれた絵のとおりです。
体が水で濡れている時は乾いたタオルなどで拭いてから電極パッド
を貼ります。ペースメーカー,植込み型除細動器(ICD)がある場合は
3cm 以上離して貼ります。医療用貼付薬または湿布などがある場合は
はがしたあとに電極パッドを貼ります。胸毛が濃い場合は胸毛に電極
パッドを貼って一旦はがし,胸毛を除去したあと胸毛の抜けたところ
に新しい電極パッドを貼り直します。
c)機種によっては音声メッセージに従ってコネクターを接続
するタイプがあります。
d)成人(約 8 歳以上)に対して小児用の電極パッドを
使用してはいけません。
12.心電図の解析
a)AED が自動的に心電図の解析を行います。
音声メッセージの指示に従って誰も傷病者に触れていない
ことを確認します。
b)機種によっては解析ボタンを押すタイプがあります。
13.電気ショック(除細動)
a)心電図の解析結果から電気ショックが必要な場合は
「ショックが必要です」と音声メッセージが流れ自動的に
充電が開始されます。
b)充電が完了すると「ショックボタンを押してください」
と音声メッセージが流れ,ショックボタンが点滅します。
c)救助者は必ず傷病者から離れ,さらに誰も傷病者に触れ
ていないことを確認しショックボタンを押します。
d)電気ショックが加わると,傷病者の体がビクッと動くことが
あります。
14.心肺蘇生の再開
AED の音声メッセージに従い
胸骨圧迫 30 回と人工呼吸 2 回の
心肺蘇生を行います。
15.心電図の自動解析
a)心肺蘇生を再開して 2 分経過すると AED は自動的に心電図の解析を行います。
b)音声メッセージに従って心肺蘇生を中断し「ショックが必要です」の指示が出た場合
は音声メッセージに従って再度電気ショックを行います。
「ショックは不要です」の指示が出た場合は直ちに心肺蘇生を再開します。
16.心肺蘇生を中止する場合(AED の電極パッドは貼り付けたままにしておきます。)
a)救急隊に引き継いだとき。
b)傷病者がうめき声を出したり,普段どおりの息をし始めたとき
呼吸が妨げられないように体を横に向けて回復体位で救急隊を待ちます。
はじめに
本装置は電話(ファクシミリを含む)、データ通信そして高速パケットデータ通信機能を備えた
インマルサット デジタル衛星通信装置です。
● ご設置頂く前に、この装備要領書をよくお読みのうえ、正しく設置してください。
この装備要領書では、JUE-501/JUE-251 の APP01.00 の機能および仕様を基本として記載していま
す。
● 装備要領書は必要なときに参照できるよう大切に保管してください。
万一、ご使用中にわからないことや不具合が生じたときにお役立てください。
x
装備の前にご理解いただきたいこと
●JRC は、この製品の使用、この製品の使用誤り、ご使用中に生じた故障、その他の不具合によっ
て受けられた損害については、法令上賠償責任が認められる場合を除きその責任を負えません。
●お客様の通信は、インマルサットシステムおよび世界各国の各種通信網を経由して実行されます。
このため、一般陸上通信と同様、理論上、送出したデータが宛先に届くまでに、まれに誤りが発
生する場合があります。重要なデータは、必ず控えを取っておく事をおすすめします。
●お客様の通信は、デジタルスクランブルにより、通常、秘話性がありますが、通常の手段を超え
る方法がとられた場合は、通信を傍受される可能性がないとは言えません。この点ご配慮の上、
ご使用ください。
●本製品は、付属品を含め、改良のため予告無く仕様を変更することがあります。
xi
装備のまえに
絵表示について
この装備要領書および製品への表示では、製品を安全に正しくお使いいただき、あなたや他の人々
への危害、財産への損害を未然に防止するために、いろいろな絵表示をしています。その表示と、
意味は次のようになっています。
内容をよく理解してから本文をお読みになり、記載事項をお守りください。
この表示を無視して、誤った取扱いをすると、人が死亡または
危険 重傷を負う危険が差し迫って生じることが想定される内容を示
しています。
この表示を無視して、誤った取扱いをすると、人が死亡または
警告 重傷を負う可能性が想定される内容を示しています。
この表示を無視して、誤った取扱いをすると、人が傷害を負う
注意 可能性が想定される内容及び物的損害のみの発生が想定される
内容を示しています。
絵表示の例
△記号は注意(危険・警告を含む)を促す内容があることを告げるものです。
図の中に具体的な注意内容(左図の場合は感電注意)が描かれています。
○記号は禁止の行為であることを告げるものです。
図の中や近傍に具体的な禁止内容(左図の場合は分解禁止)が描かれています。
●記号は行為を強制したり指示する内容を告げるものです。
図の中に具体的な指示内容(左図の場合は電源プラグをコンセントから抜け)が
描かれています。
xii
警告ラベルについて
JUE-501 ADE(船上装置)に貼付された警告ラベル
注 1) 注3
JUE-251 ADE(船上装置)に貼付された警告ラベル
注 1) 注3
xiii
JUE-501 BDE(船内装置)に貼付された警告ラベル
注 3)
注 2) 注 1)
JUE-251 BDE(船内装置)に貼付された警告ラベル
注 3)
注 2) 注 1)
注釈
注1) RoHS 指令(Restricting the use of Hazardous Substances:有害物質の使用制限)対応済みのマー
ク
注2) GSM 携帯電話の個別のシリアルナンバー
注3) EU 指令に適合した(EU 加盟国で自由な流通が許可された)安全かつ高品質な製品である旨の
認証番号。
xiv
装備上の注意
危険
JUE-501/JUE-251 各機器の内部には手や工具などで触れないでください。
感電するおそれがあります。
警告
電源ケーブルを熱器具に近付けないでください。コードの被覆がとけて、火災・感電
のおそれがあります。
ADE は、マイクロ波を送信しますので、送信中は近づかないでください。強いマイク
ロ波は、人体に障害を及ぼすおそれがあります。
[JUE-501]
放射レベル 距離
2
10W/m 1.3m
2
25W/m 0.8m
2
100W/m 0.4m
ADE から 1.3m 以内に近づく場合、JUE-501 の電源をオフにして送信を止
めてください。
[JUE-251]
放射レベル 距離
2
10W/m 0.6m
2
25W/m 0.2m
2
100W/m 0.1m
ADE から 0.6m 以内に近づく場合、JUE-251 の電源をオフにして送信を止
めてください。
異物(金属片、水、液体等)が本製品各機器の内部に入った場合は、まず、電源を OFF
とし、直ちにお買い上げの販売店までご連絡ください。
そのまま使用すると、故障・火災・感電のおそれがあります。
JUE-501/JUE-251 は、装備要領書にしたがって正しく設置してください。
設置工事に誤りがあると、正しく作動しないだけでなく、故障・火災・感電・障害の
おそれがあります。
xv
JUE-501/JUE-251 の船内装置と船上装置間を接続する同軸ケーブルは装備要領書にし
たがって正しく設置してください。特に防水処置の指示を守ってください。
設置・防水処置工事に誤りがあると、正しく作動しないだけでなく、故障・火災・感
電・障害のおそれがあります。
指定の電源電圧(+21VDC~+31VDC)以外で使用しないでください。故障・火災・感
電のおそれがあります。
お客様による内部の点検・修理は絶対に行わないでください。
専門整備員以外による点検・修理は火災・感電・動作不良のおそれがあります。
内部の各回路は厳密に調整されていますので、調整や部品定数の変更などは絶対に行
わないでください。異常が発見されたらできるだけ早くお買い上げの販売店にご相談
ください。故障・火災のおそれがあります。
xvi
注意
ご使用の前にかならず取扱説明書をお読みください。
誤った操作にる誤作動および故障のおそれがあります。
<<ADE(船上装置)>>
ADE の各ユニットは精密機器ですので機械的衝撃や力を加えないでください。不要な
衝撃や力による故障のおそれがあります。
レドームには、ペンキ等の塗装をしないでください。
通信品質が低下するおそれがあります。
<<BDE(船内装置)>>
メイン・ユニットは、アースケーブルで船体側アースに接地してください。
接地を怠ると、メイン・ユニットにノイズが入り正しく動作しないおそれがあります。
<<同軸ケーブルおよびその他のケーブル>>
ADE-BDE 間の同軸ケーブルは本装備要領書に従って正しく設置してください。特に、
防水部分の処置は正確に行ってください。不適切な装備による誤作動・火災・感電・故
障のおそれがあります。
ケーブルは接栓と防食ビニールが損傷しないように注意してください。ケーブルが損傷
すると故障のおそれがあります。
ケーブルの接栓を持って、ケーブルを引っ張らないでください。故障のおそれがありま
す。
xvii
略語集
FWD Forward(船首)
JB Junction Box(接続箱)
TEL Telephone(電話機)
xviii
目次
はじめに ........................................................................................................................................................ x
装備の前にご理解いただきたいこと ....................................................................................................... xi
装備のまえに .............................................................................................................................................. xii
絵表示について ...................................................................................................................................... xii
警告ラベルについて .............................................................................................................................xiii
装備上の注意 .......................................................................................................................................... xv
略語集 .......................................................................................................................................................xviii
第1章 構成 ................................................................................................................................................. 1
1-1 はじめに .............................................................................................................................................. 1
1-2 開梱と目視検査................................................................................................................................... 1
1-3 構成品 .................................................................................................................................................. 2
1-3-1 標準構成品 ................................................................................................................................... 2
1-3-2 オプション構成品 ....................................................................................................................... 3
1-4 標準構成品外観................................................................................................................................... 5
1-4-1 ADE (船上装置) [GSC-511/GSC-251] ......................................................................................... 5
1-4-2 BDE (船内装置) [GSC-512/GSC-252] ......................................................................................... 8
1-4-3 ハンドセット [NQW-267] ........................................................................................................ 10
1-4-4 同軸ケーブル [CFQ-5924A3] ................................................................................................... 12
1-4-5 電源ケーブル [7ZCSC0222B] .................................................................................................. 13
1-4-6 中継同軸ケーブル [7ZCSC0212] ............................................................................................. 13
1-4-7 アースケーブル [7ZCSC0266] ................................................................................................. 13
1-5 設置用部品と工具............................................................................................................................. 14
1-5-1 添付部品(JRC 支給) ............................................................................................................. 14
1-5-2 使用工具 ..................................................................................................................................... 17
1-6 装備系統図 .......................................................................................................................................... 18
第2章 装備計画 ....................................................................................................................................... 19
2-1 ADE .................................................................................................................................................... 19
2-1-1 放射障害 ..................................................................................................................................... 19
2-1-2 レーダ干渉 ................................................................................................................................. 20
2-1-3 装備位置の計画 ......................................................................................................................... 21
2-2 支柱 .................................................................................................................................................... 25
2-2-1 負荷仕様と基本設計 ................................................................................................................. 25
2-2-2 支柱の設計例 ............................................................................................................................. 27
第3章 設置工事 ....................................................................................................................................... 30
3-1 ケーブル .............................................................................................................................................. 30
3-2 ADE .................................................................................................................................................... 32
3-2-1 設置用部品、使用工具、使用材料 ......................................................................................... 33
3-2-2 設置手順 ..................................................................................................................................... 34
3-3 BDE .................................................................................................................................................... 38
3-3-1 設置用部品、使用工具 ............................................................................................................. 38
3-3-2 設置手順 ..................................................................................................................................... 39
3-4 ハンドセット..................................................................................................................................... 46
3-4-1 設置用部品、使用工具 ............................................................................................................. 46
3-4-2 設置手順 ..................................................................................................................................... 47
第4章 インターフェイス ....................................................................................................................... 49
4-1 電源コネクタ..................................................................................................................................... 50
4-2 ADE コネクタ ................................................................................................................................... 50
4-3 WRF コネクタ ................................................................................................................................... 50
4-4 アース端子......................................................................................................................................... 51
4-5 RJ-11(2 線ポート)コネクタ.............................................................................................................. 51
4-6 ハンドセットコネクタ..................................................................................................................... 51
4-7 RJ-45 (Ehternet) コネクタ ユーザ LAN 用 ............................................................................. 52
4-8 RJ-45(Ethernet)コネクタ 外部 WAN 用 ...................................................................................... 52
4-9 RJ-45(Ethernet)コネクタ JRC LAN(RMS)用 .............................................................................. 53
4-10 RJ-45(ISDN)コネクタ ..................................................................................................................... 53
4-11 SIM カードスロット ...................................................................................................................... 53
4-12 リセットスイッチ........................................................................................................................... 54
4-13 ボイスディストレスボタンコネクタ ........................................................................................... 54
4-14 ヒューズ .......................................................................................................................................... 54
第5章 オプション構成品 ....................................................................................................................... 55
5-1 同軸ケーブル..................................................................................................................................... 55
5-2 ジャンクションボード [CQD-2243] ............................................................................................ 55
5-3 外部電源 [NBD-904] ........................................................................................................................ 66
5-4 ファクシミリ [brother FAX-2820] .................................................................................................. 68
5-5 外部ブザー [NCE-6824A] .............................................................................................................. 73
5-5-1 外観 ............................................................................................................................................. 73
5-5-2 接続 ............................................................................................................................................. 74
5-5-3 アドレス及び末端に接続したユニットの設定...................................................................... 75
5-6 ボイスディストレスボタン [NQE-3301]....................................................................................... 77
5-7 ハンドセット延長ケーブル [7ZCSC0291] .................................................................................... 80
5-3 電話機 [NQW-132B]......................................................................................................................... 81
5-9 ジャイロインターフェイスボックス [NQA-2066A] ................................................................... 85
5-10 JUE-501 用 ADE 吊り上げロープ [MPXP34646] .................................................................... 86
第6章 動作確認とトラブルシューティング ....................................................................................... 87
6-1 動作確認 ............................................................................................................................................ 87
6-1-1 SIM カードの取り付け方法 ..................................................................................................... 87
6-1-2 SIM カードの取り外し方法 ..................................................................................................... 88
6-1-3 メイン・ユニットの電源 ON → アイドル状態 ................................................................... 88
6-2 トラブルシューティング ................................................................................................................. 90
第7章 パーツリスト ............................................................................................................................... 92
第8章 仕様 ............................................................................................................................................... 93
第9章 廃棄 ............................................................................................................................................... 95
付録 アース接地 .......................................................................................................................................... 96
A-1 ADE のアース接地 .......................................................................................................................... 96
A-2 BDE のアース接地 ........................................................................................................................... 96
第1章 構成
1-1 はじめに
本装置は、お客様にご満足いただける品質をお届けするため、厳重な品質管理と製品検査を経て
出荷されております。
万一、ご使用中に故障又は不具合がありましたら、お買い上げの販売店までご連絡ください。
1-2 開梱と目視検査
開梱時には、以下の項目を必ず確認してください。
・衝撃等による損傷の有無
・標準構成品の欠品の有無 (表 1-3-1 を参照してください)
・添付部品の欠品の有無 (表 1-5-1 を参照してください)
1
1-3 構成品
1-3-1 標準構成品
表 1-3-1 標準構成品
機器名称 型番 個数
船上装置(ADE) GSC-511 (JUE-501 用) 1
GSC-251 (JUE-251 用)
ハンドセット NQW-267 1
電源ケーブル 7ZCSC0222B 1
(EXT PSU と BDE 本体を接続)
クイックリファレンスガイド (英 7ZPSC0431 1
語版)
CD-ROM 7ZPSC0433 1
2
検査成績書 1
1-3-2 オプション構成品
表 1-3-2 オプション構成品目表
機器名称 型番 個数
同軸ケーブル CFQ-3922A5 (JUE-501 用標準) 1
(ADE と BDE を接続) CFQ-5924A3 (JUE-251 用標準)
(注 1)
外部ブザー NCE-6824A 4
(max)
ボイス・ディストレス・ボタン NQE-3301 2
(max)
3
ファクシミリ用 EMC フィルタ RSHN-2003 (brother FAX-2820 用) 1
(AC230V 直結時)
リモート電話機 NQW-132B 1
MJ-2F
ハンドセット延長ケーブル 7ZCSC0291 1
ジャイロ接続箱 NQA-2066A 1
クイックリファレンスガイド 7ZPSC0432 1
(日本語版)
(注 1)
JUE-251 の標準同軸ケーブルは CFQ-5924A3(30m)です。そのほか CFQ3924A15(15m)、CFQ-3922A
シリーズ(35、40、45、50m)および CFQ-3923A シリーズ(70、100m)を準備しています。
4
1-4 標準構成品外観
ADE は、衛星からの通信を受信するために船上に設置されます。
ADE は、レドームによって保護されています。
5
単位: mm
質量: 20kg
6
単位: mm
質量: 4.7kg
7
1-4-2 BDE (船内装置) [GSC-512/GSC-252]
BDE(メイン・ユニット)は、送受信部分を含んでおり、船内に設置されます。
JUE-501 正面
JUE-251 正面
JUE-501/JUE-251 背面
8
単位: mm
質量: 4.5 kg
9
1-4-3 ハンドセット [NQW-267]
ハンドセットは通話だけでなく、インマルサット端末機器の通信設定や管理を行うことができま
す。
正面(クレードル付き) 内側
図 1-4-3a ハンドセット(NQW-267)外観図
10
取付穴×4
[ケーブル長:1m]
単位: mm
質量: 0.5kg
図 1-4-3b ハンドセット(NQW-267)外形寸法図
11
1-4-4 同軸ケーブル [CFQ-5924A3]
同軸ケーブルは ADE と BDE を接続します。
同軸ケーブルは JRC の指定品の使用を推奨しますが、お客様で準備される場合は 3.1 項を参考に
してください。
Max.30mm
mm
Max.15mm
mm
CFQ-3922A5 CFQ-5924A3
コネクタ ケーブ
型名 長さ 質量 最小曲げ半径 備考
直径 ル径
JUE-501 用標準
CFQ-3922A5 50m 30mm 15mm 12.5kg 以下 100mm
両端 N コネクタ付
JUE-251 用標準
CFQ-5924A3 30m 22mm 8mm 2.5kg 以下 50mm
両端 TNC コネクタ付 r
12
1-4-5 電源ケーブル [7ZCSC0222B]
[ケーブル長:5m]
図 1-4-5 電源ケーブル外観図
[ケーブル長: 0.5 m]
図 1-4-6 中継同軸ケーブル
図 1-4-7 アースケーブル
[ケーブル長:1.5 m]
13
1-5 設置用部品と工具
注意)ADE の装備用シリコンは輸入禁止国があるため設置用添付品には含まれておりません。
装備者又はお客様でご準備をお願いします。
14
表 1-5-2 JUE-251 ADE 設置用添付部品(MPXP34915;JRC 支給)
No. Part Type Q’ty Application
1 六角ボルト BRTG05007 4 ADE 固定用
M8x20
2 アース板 MTB383266 1 ADE アース用
注意)ADE の装備用シリコンは輸入禁止国があるため設置用添付品には含まれておりません。
装備者又はお客様でご準備をお願いします。
15
表 1-5-3 JUE-501/JUE-251 BDE 設置用添付部品(7ZXSC2502;JRC 支給)
No. Part Type Q’ty Application
1 アースケーブル 7ZCSC0266 1 BDE アース用
16
1-5-2 使用工具
ADE、BDE、ハンドセットを設置するのに必要な工具は、以下のとおりです。
表 1-5-2 使用工具
名称 数量 仕様、用途
1 トルクレンチ 1set JUE-251 ADE 固定用
(スパナヘッド ) (M8)
17
1-6 装備系統図
図 1-6 装備系統図
18
第2章 装備計画
2-1 ADE
ADE のアンテナ部分はサーボ機構によって制御されています。
このメカニズムは、海の厳しい環境条件下での長期使用を考慮に入れて設計・製造されています。
ADE は、電波の送受信に影響を伴う障害物を避けるために、より高い位置に設置する必要があり、
そのためにしばしば激しい振動にさらされる可能性があります。振動による影響を減少させるため
に、設置場所には充分な注意が必要となります。
注意事項
3.AIS から 4m 以上離れた場所に設置してください。
4.衛星ナビゲーションアンテナ(GPS)から 4m 以上離れた場所に設置してください。
5.方向探知機から 5m 以上離れた場所に設置してください。
7.レーダ空中線の旋回する領域から 2m 以上外側で、レーダ波の放射エリア外になるように設
置してください。
8.船舶の煙突から排出される煙、塵芥を浴びない場所に設置してください。
9.激しい振動や衝撃を受けない場所に設置してください。
2-1-1 放射障害
ADE は、マイクロ波を送信しますので、極力近づかないでください。強いマイクロ波は、人体に
障害を及ぼす原因となることがあります。やむを得ず下記表の放射レベル 10W/m2 の距離以内に近
づく場合には、JUE-501/JUE-251 の電源を OFF にし、送信を停止してください。
表 2-1-1 放射レベルと距離
放射レベル 距離
JUE-501 JUE-251
2
100 W / m 0.4m 0.1m
2
25W / m 0.8m 0.2m
2
10 W / m 1.3m 0.6m
19
安全距離
10W / m 2
図 2-1-1 マイクロ波放射
2-1-2 レーダ干渉
ADE を設置する場所は、レーダ空中線の旋回する領域から 2m 以上外側で、レーダ波の放射エリ
ア外(15deg 以上)になるように設置してください。
Min. 15deg
RADAR
Min. 15deg
図 2-1-2 レーダ干渉
20
2-1-3 装備位置の計画
安定的な通信を保つため、ADE は全天が見渡せる場所に設置されることが望ましいです。
障害物は衛星信号の受信レベルの低下をまねきますが、それは障害物の大きさと障害物との距離
により異なります。
装備位置を決定するために、下記の手順を参考に受信レベルの低下量を見積もってください。
(a) 回線損失算定手順 1
下記の手順により損失を算定します。
(4) 回線損失が許容値以下か判定する。
d: 0.5m
障害物
ポール
または
マスト
i) R: 5m
ii) d: 0.5m R: 5m
iii) LB: 約 4dB
iv) 通信可能
図 2-1-3a 回線損失例 1
21
通信品質
不可能な領域
回線損失
d (m) 10 dB 8 dB
8 dB 損失
2.5
障 害 物 の 直 径
2.0 6 dB 中間的な
領 域*
1.5 4 dB
4 dB 損失
3 dB
1.0
良好な
領 域
2 dB
0.5
1 dB
0
0 2.5 5 10 15 20 R (m)
障 害 物 ま で の 距 離
図 2-1-3b 円筒状障害物の回線損失
*: アンテナの仰角が低い場合、特にフェージングや気象条件等により通信品質は不安
定になり易い。実用上は通信可能ですが、いつでも通信可能とは限らない中間的な
領域です。
22
(B) 回線損失算定手順 2
下記の手順により損失を算定します。
(5) 回線損失が許容値以下か判定する。
SB: 1m2
i) R: 5m
ii) r: 1m
A
iii) SB: 1m2
iv) LB: 約 4dB
R; 5m
v) 通信可能
有効伝播路
レーダーマスト
図 2-1-3c 回線損失例 2
r (m)
有 効 伝 搬 路 半 径
障 害 物 ま で の 距 離
図 2-1-3d 有効伝播路半径
23
SB (m2) ∞
通信品質
10
回線損失 不可能な領域
9 10 dB
障 害 物 の 面 積
8
8 dB
8 dB 損失
7
6 dB
6 中間的な領域*
5 dB
5
4 dB
4 dB 損失
4 3 dB
3
良好な領域
2
0
0 2.5 5 10 15 20 R (m)
障 害 物 ま で の 距 離
Fig.2-1-3e 円筒状以外の障害物の回線損失
* アンテナの仰角が低い場合、特にフェージングや気象条件等により通信品質は不安定にな
り易い。実用上は通信可能ですが、いつでも通信可能とは限らない中間的な領域です。
24
2-2 支柱
支柱は、負荷仕様を考慮に入れて行う必要があります。
2-2-1 負荷仕様と基本設計
支柱の最上部における負荷仕様は図 2-2-1a に示されています。実際の負荷は、支柱の高さをもと
に計算してください。設置場所の構造は ADE と支柱の質量、曲げモーメント、および振動に耐え
得るものでなければなりません。
また、可能な限り、海上において振動レベル(全振幅)のチェックを行ってください。
設置支柱上端の許容加速度は 0.7G (686gal) 以下です(図 2-2-2b 参照)。振動レベル(全振幅)は、図
2-2-2b によって簡単に求めることができます。
型名 JUE-501 JUE-251
ADE 最大質量 20kg 4.7kg
最大風圧荷重
409.2N 85.3N
(風速 51.4m/sec)
最大曲げモーメント
97.4Nm 12.2Nm
(風速 51.4m/sec)
25
図 2-2-1b ADE の許容加速度
26
2-2-2 支柱の設計例
27
図 2-2-2a JUE-501 支柱設計例(2)
28
図 2-2-2b JUE-251 支柱設計例
29
第3章 設置工事
3-1 ケーブル
ご注意
・同軸ケーブルは、切らないでください。余分な部分は巻いて、BDE と船壁との間などの手近
な場所に収納してください。
注意
<<同軸ケーブル>>
ADE-BDE 間の同軸ケーブルは本装備要領書に従って正しく設置してください。特に、防
水部分の処置は正確に行ってください。不適切な装備による誤作動・火災・感電・故障の
おそれがあります。
ケーブルを結束バンドで固定するときは、ケーブルを変形しないように束ねてください。
締め付けすぎると送信信号が減衰して通信ができなくなるおそれがあります。
<<同軸ケーブル及びその他のケーブル>>
ケーブルは接栓と防食ビニールが損傷しないように設置してください。故障のおそれがあ
ります。
ケーブルの接栓を持ってケーブルを引っ張らないでください。故障のおそれがあります。
30
JRC は下記のケーブルを標準として準備しております。
お客様が同軸ケーブルを用意する場合、下記の条件を満たす必要があります。
z 1700MHz での RF 信号の減衰量がコネクタを含めて 20 dB 以下であること。
z 10MHz でのデータ通信信号の減衰量が 4dB 以下であること。
z ケーブルのループ抵抗が 1Ω以下であること。
z ケーブルメーカの指示する最小曲げ半径を守ること。
下表は推奨できるケーブルの型式と JUE-501/JUE-251 におけるケーブル最大長を示しています。
表 3-1-3 推奨ケーブルと最大ケーブル長
型名 最大ケーブル長
RG-223 25m
RG-214/U 50m
31
3-2 ADE
ADE は下記の設置手順に従って工事してください。
注意
ADE は、マイクロ波を送信しますので、送信中は近づかないでください。強いマイクロ
波は、人体に障害を及ぼすおそれがあります。
[JUE-501]
放射レベル 距離
2
10W/m 1.3m
2
25W/m 0.8m
2
100W/m 0.4m
ADE から 1.3m 以内に近づく場合、JUE-501 の電源をオフにして送信を止めてくださ
い。
[JUE-251]
放射レベル 距離
2
10W/m 0.6m
2
25W/m 0.2m
2
100W/m 0.1m
ADE から 0.6m 以内に近づく場合、JUE-251 の電源をオフにして送信を止めてくださ
い。
ADE の各ユニットは精密機器ですので機械的衝撃や力を加えないでください。不要な衝
撃や力による故障のおそれがあります。
レドームには、ペンキ等の塗装をしないでください。通信品質が低下するおそれがありま
す。
注意)ADE の装備用シリコンは輸入禁止国があるため設置用添付品には含まれておりません。装備
者又はお客様でご準備をお願いします。
32
3-2-1 設置用部品、使用工具、使用材料
ADE 設置用部品と使用工具及び使用材料を下記に示します。設置部品の使用箇所は、図 1-5-1a
を参照してください。
表 3-2-1c 使用工具及び使用材料
番号 品名 数量 用途 手配
1 トルクレンチ(M10、M8) 1 ADE 取り付け 装備者又は
M10; JUE-501 お客様御手配
M8; JUE-251
2 スパナ 1 ADE 取り付け
3 ビニールテープ 1 コネクタテーピング 装備者又は
4 シリコンシーラント 1 コネクタ防水 お客様御手配
33
3-2-2 設置手順
3-2-2-1 支柱設置
ご注意
・支柱はマストまたはプラットフォームの最上部に、充分な強度で固定してください。
・マストの構造は ADE 及び支柱の質量、曲げモーメント及び振動に耐え得るものでな
ければなりません。
支柱
[JUE-501 の場合]
1) 緩衝シートを支柱上部に設置してください。
ご注意
安全のため、1 名が ADE を保持し、
他の 1 名が ADE を設置してくださ
い。
締め付けトルクは 41N・m (最大
54N・m)です。
34
3) 六角ボルトの 1 箇所にアースプレートを取
り付け、片方を支柱のアースボルトにナ
ットで固定してください。
[JUE-251 の場合]
1) FWD マークを船首方向に合わせて
ADE を支柱に設置、M8 の六角ボルト
で固定します。
ご注意
締め付けトルクは 20N・m (最大 27N・m) で
す。
フランジ厚が JRC の推奨する 8mm でない
場合、六角ボルトの長さを変更しなければ
ならない可能性があります。
2) 六角ボルトの 1 箇所にアースプレート
を取り付け、片方を支柱のアースボル
トにナットで固定してください。
3) ADE を固定した六角ボルトの周りに
シリコンシーラントを適量塗布して
ください。
35
3-2-2-3 同軸ケーブルの接続
1) レドームの底にあるコネクタに同軸ケーブルを接続します。
2) 自己融着テープを使い、コネクタカバーの
根元からテーピングしてください。
・確実に防水するために、自己融着テープを 2 倍
の長さに延ばし、2 重以上巻いてください
・巻き上げ後、指の圧力で素早く接着してください
3) ビニルテープを使いコネクタカバーの根元からテーピングしてください。
・ビニールテープは延ばさないで、3 重以上巻いて
ください
・巻き上げ後、指の圧力で素早く接着してくださ
3-2-2-4 同軸ケーブルの固定
36
同軸ケーブルに余裕を持たせて、マストに固定してください。その際、コネクタに力がか
かないように同軸ケーブルは 1 回以上まわしてください。
ご注意
ケーブルを結束バンドで固定する際は、ケーブルが変形しないように注意してくださ
い。
締め付けすぎると送信信号が減衰して通信が出来なくなるおそれがあります。
37
3-3 BDE
BDE(メイン・ユニット)の設置場所は、機能性および保守性を考慮に入れて決定してください。
メイン・ユニットの設置は、以下の注意事項をお守りください
ご注意
2.アース端子はケーブルで接地してください。故障の原因となります。
3.空気の流れのない場所には設置しないでください。故障の原因となります。
5.直射日光が当たる場所は避けて設置してください。故障の原因となります。
注意
メイン・ユニットは、アースケーブルで船体側アースに接地してください。
設置を怠ると、メイン・ユニットにノイズが入り正しく動作しないおそれがあります。
3-3-1 設置用部品、使用工具
メイン・ユニット設置用部品と使用工具を下記に示します。設置部品の使用箇所は、図 1-5-1b を
参照してください。 表 3-3-1-a 設置用部品
番号 設置用部品 型番 個数 手配
1 アースケーブル MPXP33662 1
2 タッピングねじ M4×20 BRTG04831 1
JRC 支給
3 タッピングねじ M5×16 BRTG05285 4
4 ナイロンクリップ BRBP00005 1
表 3-3-1b 使用工具
番号 品名 数量 仕様、用途 手配
1 ドライバー 1式 BDE 固定 装備者又は
クロスドライバ含む お客様御手配
38
3-3-2 設置手順
3-3-2-1 設置場所の計画
図 3-3-2a メイン・ユニットの設置例
39
図 3-3-2b メイン・ユニット配置例
40
3-3-2-2 BDE の固定
メインユニットの設置場所が決まったら、タッピングねじ(M5×16)を使って
4 か所を図 3-3-2c のように固定してください。
単位:mm
図 3-3-2c メイン・ユニット固定方法
41
3-3-2-3 同軸ケーブルとアースケーブルの接続
メイン・ユニット背面の同軸ケーブルコネクタに同軸ケーブルを接続してください。
また、アースケーブルを船体側のアースに接地してください。
注意
メイン・ユニットは、アースケーブルで船体側アースに接地してください。
接地を怠ると、メイン・ユニットにノイズが入り正しく動作しないおそれがありま
す。
Unit:mm
42
図 3-3-2e JUE-251 メイン・ユニットへの同軸ケーブル、アースケーブル接続例
43
図 3-3-2f BDE 壁掛け装備例
44
3-3-2-4 電源への接続
ご注意
・電源ケーブルを接続する前に、3-3-2-1~3-3-2-3 までを確実に行ってください。
感電やトラブルの発生する原因となります。
・メイン・ユニットの電源が ON になっている間は、同軸ケーブルを抜き差ししないでく
ださい。メイン・ユニット背面の、ADE コネクタには電圧がかかっていますので、コネ
クタがショートした場合、故障の原因となります。
(1) 電源ケーブルをメイン・ユニットの背面に接続してください。
(2) 同軸ケーブルと電源ケーブルが正しく接続されていることを確認してください。
(3) 船内電源をテスターで確認し、メイン・ユニットの電源仕様範囲内でご使用ください。
また、オプションの外部電源(NBD-904)使用の際は、下記仕様範囲内でご使用ください。
表 3-3-2a メイン・ユニット電源仕様
仕様
電源 +21~31V DC (typical +24VDC)
消費電流 送信:最大 6.5A
アイドル:2A
3
1 : +24VDC 赤
2 : FG 緑
3 : GND 黒 1
45
3-4 ハンドセット
ハンドセットの設置場所は、機能性および保守性を考慮に入れて決定してください。
ご注意
3-4-1 設置用部品、使用工具
表 3-4-1a 設置用部品
番号 設置用部品 数量 用途 手配
1 壁取付ブラケット 1 ハンドセットのクレード
ル
3 ねじ 3 × 6mm 1 壁取付ブラケット固定用
表 3-4-1b 使用工具
番号 品名 数量 詳細 手配
1 クロスドライバ 1 壁取付ブラケット固定用 装備者又は
お客様御手配
46
3-4-2 設置手順
(1)ハンドセットの設置場所を決めてください。
ご注意
(2)クレードルのねじ(3×6mm)を取外して、
壁取付ブラケットを取り出してください。
(3)壁取付ブラケットを、木ねじ(4×10mm)2 本で
壁に固定してください
ご注意
固定ねじを締め付けすぎないでください。 ①
取付けブラケットが壊れる場合があります。
(4)壁取付ブラケットの金具部分の下部②を、上部
ホルダー部分の下部の溝①に合わせてセット
してください
47
(5)壁取付ブラケットをねじ(3×6)で壁に固定してください。
(6)ハンドセットをクレードルに取り付けて、メイ
ン・ユニット背面にある handset ポートにハン
ドセットの端子を差し込んでください。
48
第4章 インターフェイス
メイン・ユニットには各機器接続のために次のようなコネクタがあります。
(a)正面図
アース端子
ISDN 用
RJ-45 コネクタ
ユーザーLAN 用 ボイスディストレス
外部 WAN 用 4xRJ-45 コネクタ
2 線アナログ電話用 RJ-45 コネクタ ボタン用コネクタ
2xRJ-11 コネクタ JRC LAN 用
RJ-45 コネクタ
(b)背面図
図4 JUE-501/JUE-251 メイン・ユニットのコネクタ外観図
49
4-1 電源コネクタ
電源コネクタ
ピン番号 信号名
1 +24V DC
1 2 3 2 FG(フレームグランド)
3 GND
ADE への同軸ケーブル接続コネクタです。
コネクタは TNC タイプで、ADE 用の DC+24V 電源、高周波信号と BDE-ADE 間の通信信号
が通っています。
ADE コネクタ
JUE-501 の標準同軸ケーブル CFQ-3922A5
を使用する場合、中継ケーブル 7ZCSC0212
が必要です。
JUE-251 で標準同軸ケーブル CFQ-5924A3 を
使用する場合、中継ケーブルは不要です。
WRF コネクタ
50
4-4 アース端子
メインユニットにはアースコネクタ(ちょうねじ)が付いています。
アースケーブル(JRC 支給)で既設のアース板に接続してください。
アースコネクタ
メインユニットには 2 つの 2 線アナログポートがあります。
アナログの 2 線電話機や G3 ファックスを 2 台まで接続することが可能です。
ケーブル長の最大は 100m です。
2 1 2 1
ピン番号 信号名
1 RING
2 TIP
RJ-11(2 線)コネクタ
4-6 ハンドセットコネクタ
メインユニット前面に専用のハンドセットを接続します。
51
4-7 RJ-45 (Ehternet) コネクタ ユーザ LAN 用
ピン番号 信号名
1 RXP
2 RXN
3 TXP
8 1
4 -
5 -
6 TXN
7 -
RJ-45 コネクタ
8 -
52
4-9 RJ-45(Ethernet)コネクタ JRC LAN(RMS)用
4-10 RJ-45(ISDN)コネクタ
53
4-12 リセットスイッチ
メインユニット背面にリセットスイッチがあります。
細いペン先等でこのスイッチを押すと、工場出荷時の状態に設定がリセットされます。
不用意に押さないように注意してください。
リセットスイッチ
4-13 ボイスディストレスボタンコネクタ
メインユニット背面にボイスディストレスボタンを接続するコネクタがあります。
4-14 ヒューズ
メインユニット背面にヒューズフォルダがあります。15 アンペアヒューズが使われます。.
ヒューズフォルダ
54
第5章 オプション構成品
JUE-501/JUE-251 では、以下のオプション品を用意しています
1. 同軸ケーブル
2. ジャンクションボード [CQD-2243]
3. 外部電源 [NBD-904]
4. ファクシミリ [brother FAX-2820]
4-1. ファクシミリ用電源トランス [DD-118525/DD-118564]
4-2. ファクシミリ用 EMC フィルタ [RSHN-2003]
5. 外部ブザー [NCE-6824A]
6. ボイスディストレスボタン [NQE-3301]
7. ハンドセット延長ケーブル [7ZCSC0291]
8. 電話機 [NQW-132B] および 電話機接続箱 [NQE-3058C]
9. ジャイロインターフェースボックス [NQA-2066A]
10. JUE-501 用 ADE 吊り上げロープ [MPXP34646]
5-1 同軸ケーブル
第 3 章、1 項参照ください。
(1) 概要
ジャンクションボードは 2 線のアナログ電話機、外部ブザー、外部 GPS 信号の入力やジャイ
ロ信号の入力など入出力拡張のためのボードです。
55
(2) 使用部品と工具
表 5-2 使用部品と工具
部品・工具 数量 仕様 用途 手配 外形
1 タッピングねじ 6 M5 16mm JB 固定. JRC 供給
(3) 外形
質量:2.5kg
図 5-2a ジャンクションボード外形寸法図
56
(4) 装備
図 5-2b JB 付きメインユニット装備図
a) JB を 6 本のタッピングねじで固定する。
57
b) メインユニット底面のカバーを外す。
メインユニット
底面カバー
c) メインユニットと JB を添付のフラットケーブルで接続する。
フラットケーブル
58
d) メインユニットを JB に固定する。
注意)
メンテナンスのため、BDE の左右方向、上方向に十分なスペースを設けるように
してください。
59
図 5-2d JUE-501 BDE/JB 設置例(1)
60
図 5-2e JUE-251 BDE/JB 設置例(1)
61
図 5-2f JUE-251 BDE/JB 設置例(2) CFQ-3922A/23A 使用時
62
図 5-2g BDE/JB 壁掛け装備例
63
接続
下記のオプションが JB に接続でき、また入出力回路があります。
z 最大 4 台までの 2 線アナログ電話機と FAX
z 最大 4 台までの外部ブザー
z GPS の NMEA 信号入力
z GYRO の NMEA 信号入力またはジャイロインターフェース経由の SYNC/STEP GYRO
入力
z リモート電源スイッチ(スイッチはお客様手配)
z 接点入出力
図 5-2h 端子台のレイアウト
64
z 4 台までの 2 線アナログ電話または FAX 端末 (TEL3 - TEL6)
J2 の 15 ピンから 26 ピンに接続します。
外部にブザーを接続する場合のイメージ図
BDE+JB
Buzzer
NO
On
Control COM
signal Off NC Power
Relay
Vout
Reset input Switch
ACK
(Momentary)
65
5-3 外部電源 [NBD-904]
(1)概要
JUE-501/251 に DC+24V を供給するための AC-DC コンバータです。
AC 入力は 100V/200V (89V~266V 連続)、50Hz/60Hz に対応しています。
(2)設置用部品と工具
表 5-1 設置部品と必要工具
品名 数量 仕様 用途 手配 外観
1 タッピングネジ 4 M4~M5、 固定用 装備者または
15~20mm お客様手配
2 クロスドライバ 1式 装備者または
お客様手配
(3)設置時の注意事項
AC 電源の入力電圧設定は不要です。
設置前に入力電圧の確認をお願いします。
66
(4)外観図
Fuse x 2
Serial Number
コンパス安全距離
基準コンパス:0.6m
操舵コンパス:0.7m
図 5-3a 外部電源(NBD-904)外形図
67
5-4 ファクシミリ [brother FAX-2820]
(1)概要
オプションのファクシミリには brother FAX-2820 があります。
ファクシミリの電源電圧は AC230V です。
必要に応じてトランスやフィルタの設置が必要になります。
本体 BDE の TEL ポートと接続します。
(2)設置用部品と工具
表 5-4a 設置部品と必要工具
品名 数量 仕様 用途 手配 外観
1 タッピングネジ 4 M4~M5、 トランス 装備者または
15~20mm 固定用 お客様手配
2 タッピングネジ 2 M4、15~20mm フィルタ 装備者または
固定用 お客様手配
3 皿タッピングネジ 4 M3、10~20mm 固定具 装備者または
固定用 お客様手配
4 クロスドライバ 1式 装備者または
お客様手配
(3)設置時の注意事項
船内電源電圧により、トランスやフィルタの設置が必要です。
表 5-4b に従い、必要なオプションを確認してください。
表 5-4b ファクシミリ設置に必要なトランス
[本体との接続]
ファクシミリのモジュラーケーブルを BDE の TEL ポートと接続します。
BDE の初期設定は TEL1/TEL2 ポートとも電話機の接続用に設定されています。
FAX を接続する場合にはハンドセットからポートの設定変更が必要です。
(取扱説明書 7.9.2.1 項参照)
68
(4)外観図
(4)-1 brother FAX-2820
240 mm
240mm
374 mm
374mm
質量:7.25kg
69
(4)-2 ファクシミリ用電源トランス [DD-118525/DD-118564]
(a) DD-118525
電気的性能
周波数 50/60Hz
定格出力 450VA
効率 90%以上
電圧変動率 5%以内
電圧許容差 ±5%以内
温度上昇 55℃以下
絶縁階級 A 種絶縁に依る
入力変動 100V±10%
単位:mm、質量:7.1kg(カバー込み)
70
(b) DD-118564
電気的性能
周波数 50/60Hz
定格出力 450VA
効率 90%以上
電圧変動率 5%以内
電圧許容差 ±5%以内
温度上昇 55℃以下
絶縁階級 A 種絶縁に依る
単位:mm、質量:7.1kg(カバー込み)
71
(4)-3 EMC フィルタ [RSHN-2003]
EMC フィルタは brother FAX-2820 を AC220/230V で使用する際に取り付けます。
[取付方法]
①下図で指定された寸法(約 100mm)で、AC ケーブルを切断する。
FG
72
5-5 外部ブザー [NCE-6824A]
5-5-1 外観
4-φ4.6 4-φ4.6
240
210
JRC NCE-6824A
EXTERNAL BUZZER
FLEET
170
150
110
160
RECEIVE POWER
185
230 50
41
230
214
取り付け穴
153
160
(壁埋込タイプ)
図 5-5-1 外部ブザー外観
73
5-5-2 接続
JB には、外部ブザーは 4 個まで接続することができます。
JB と、最後に接続されるオプション・ユニット間のケーブル長は最大 100mまでです。
複数のオプション・ユニットを同じポートに接続しないでください。
JB
図 5-5-2a 接続系統図
JB
74
5-5-3 アドレス及び末端に接続したユニットの設定
オプション・ユニットにはロータリー・スイッチおよびトグル・スイッチがそれぞれ設置されてい
ます。
ロータリー・スイッチは CPU による認証/制御を行うアドレスの設定に使用します。
トグル・スイッチは末端に接続したユニットを制御し、そのデータ回線に起こるリフレクションを
防ぎます。
ロータリー・
スイッチ
トグル・
スイッチ
図 5-5-3a オプション・ユニットの内面
5-5-3-1 アドレスの設定
割当てられるアドレスは各オプション・ユニットにより異なります。
(1) 外部ブザー(NCE-6824A)
割当アドレス :連続した番号
割当てに使用できる番号:1 から 4 まで
(例)
外部ブザーを 3 台設置する場合
JB
OP1(または OP2)
図 5-5-3b 外部ブザー接続例
75
5-5-3-2 末端に接続されたユニットのトグル・スイッチ設定
トグル・スイッチの設定により、末端に接続された装置のデータ回線に起こるリフレクションを防
ぐことができます。
設定方法
接続されたオプション列の最後尾のオプションのみ ON 設定
その列の 他のオプションは全て OFF 設定
接続するケーブル長が長い方の列の最後尾のオプションのみ ON 設定
その列の他のオプション、および短い方の列のオプションは全て OFF 設定(図 5-5-3c 参照)
JB
OP1 OP2
トグル・スイッチ
を ON に設定
76
5-6 ボイスディストレスボタン [NQE-3301]
図 5-6a ボイスディストレスボタン外観とフラッシュマウント方法
77
図 5-6b 壁掛け時の装備方法
78
図 5-6c 目隠しシール貼付要領
79
5-7 ハンドセット延長ケーブル [7ZCSC0291]
(1) 概要
このユニットはハンドセットのケーブルを 5m 延長するものです。
(2) 設置用部品と工具
表 5-7a 設置部品と必要工具
品名 数量 仕様 用途 手配 外観
1 Tapping screw 4 M2.6, 10 - 20mm Fixing for 装備者または
Fixing plate お客様手配
2 Cross point 1set 装備者または
drivers お客様手配
(3) 外形
固定穴
図 5-7a 延長ケーブル外観
80
(4) 装備方法
a) ねじまたは両面テープでケースを固定する。
b) 下図のように添付のケーブル固定具かインシュロックなどでケーブルを固定する。
振動によるケーブルとケースの損傷を防ぐため、必ずケーブルを固定してください。
図 5-7b 延長ケーブルの構造図
(1)概要
増設用の電話機で、本体 BDE の TEL ポートに接続します。
外装線を使用して電話機を延長する場合は TEL JB(電話機ジャンクション・ボックス
[NQE-3058C])を使用します。
(2)設置用部品と工具
表 5-3 設置部品と必要工具
品名 数量 仕様 用途 手配 外観
1 1.3-WMP 壁取付板 1 壁掛け用 JRC 手配
81
(3)設置時の注意事項
本体には電話/ファクシミリ用の TEL ポートが 2 つありますので、電話機を 2 台まで増設
することが可能ですが、この場合は同時にファクシミリを接続することが出来ません。
BDE の初期設定は TEL1/TEL2 ポートとも電話機の接続用に設定されています。
(取扱説明書 8.9.2.1 項参照)
JB を使用することにより電話機の台数が拡張できます。
(4)外観図
(4)-1 電話機
単位:mm
図 5-8a 電話機(NQW-132B)外形図
82
[取付手順:船壁取付]
付向きは、TOP と書いてある矢印の方を上に
して、ぐらつかないようにしっかりと固定し
てください。
ご注意
1.ベニヤ板や石膏ボードには直接取付ないでくださ
い。ねじの締りが弱く、使用中に落下する恐れがあ
ります。
2.ねじを締めすぎると壁取付板は変形しますので、
変形しないように取付けてください。
(変形すると電話機が取付けできません)
(2)壁に取付けた壁取付板①の上側の引掛け部分 a
を、電話機の底板の穴に差込んでください。
次に、壁取付板①の下側の引掛け部分 b を上方
に押しながら電話機の底板の穴に差込んでく
ださい。
ご注意
電話機を取外す場合は、壁取付板の下側の引掛け部
分 b を押しながら電話機を手前に引っ張り、底板の
穴から外してください。
[取付手順:卓上取付]
電話機の底部に付属しているマジックファスナを使用して、電話機を卓上に固定してくだ
さい。
図 5-8b 電話機(NQW-132B)取付手順
83
(4)-2 TEL JB (電話機ジャンクション・ボックス [NQE-3058C])
84
5-9 ジャイロインターフェイスボックス [NQA-2066A]
ジャイロコンパスを接続する場合は、ジャイロインターフェイスボックス(NQA-2066A)が必要で
す。
外観図
単位:mm
図 5-9 ジャイロ I/F ボックス(NQA-2066A)外形図
85
5-10 JUE-501 用 ADE 吊り上げロープ [MPXP34646]
JUE-501 の ADE(GSC-511)をクレーン等で吊り上げる必要がある場合、専用の吊り上げロープ
(MPXP34646)を在庫しています。
手順書は MPXP34646 に含まれています。
86
第6章 動作確認とトラブルシューティング
6-1 動作確認
電源投入前に、電源 OFF を確認して必ず SIM カードを装着してください。
注意
電源 ON 時は SIM カードを脱着しないでください。
故障のおそれがあります。
87
6-1-2 SIM カードの取り外し方法
・アンテナと衛星の間に遮蔽物がないことを確認してください。
・船内電源のブレーカーがオンになっていることを確認してください。
・SIM カードが正確にセットされていることを確認してください。
・ADE からの同軸ケーブルが確実に本体に接続されていることを確認してください。
・ハンドセットが確実に本体に接続されていることを確認してください。
ON
メインユニットの電源ボタンを押してオンにします。
88
Heading 入力が要求された場合、Heading
Heading 初期値入力要求 値を入力してください。
注)Heading 初期値入力が要求されるのは:
Heading ? ・GYRO タイプが SYNC/STEP 設定で、初
期 Heading 値が未設定の場合
・GYRO タイプが NMEA 設定で、GYRO
から Heading 情報を受信できない(正常
に接続していない)場合
ネットワークへ登録中 衛星サーチが終了すると、
[REGISTERING]文字が表示され、
APAC E143.5 インマルサット通信ネットワークへの登
14:03 UTC 録が開始されます。
REGISTERING
通信可能状態
登録が終了すると、[CS PS READY]文字
が表示され、通信可能状態となります。
APAC E143.5
14:03 UTC
CS PS READY
※アンテナバーの本数は通信状態を表示
0本 :未受信状態
1~2 本:通信可能であるが不安定
3~6 本:安定した通信が可能
端末の登録
端末の保証サービスのため、下記の URL にアクセスしてユーザー登録をお願いします。
http://www.registration.msd.jp/msdroot/FBB/FBB/Page/TopMenu.aspx
89
6-2 トラブルシューティング
正常に起動しない場合、確認をお願いします。
表 6-2 トラブルシューティング
症状 推定原因 確認事項
本体の LED が点灯(点滅)しな 電源が供給されていない 電源ケーブルが正しく接続されていることを確認してください。
い 正しい電圧が入力されていない 本体への電源入力電圧が+21V~+32V の範囲であることを確認してくださ
い。
ヒューズが切れている 本体のヒューズが切れていないことを確認してください。
ADE、同軸ケーブル不良 ADE への同軸ケーブルを外して電源を入れてください。
(ショート) BDE が起動する場合、ADE または同軸ケーブルの不良が考えられます。
上記に問題が無い場合、BDE の故障が考えられます。
ハンドセットの LED が点灯 ケーブルが接続されていない ハンドセットのケーブルが正しく接続されていることを確認してくださ
(点滅)しない い。
(BDE の LED は点灯または点 上記に問題が無い場合、本体またはハンドセットの不良が考えられます。
90
滅する)
ハンドセットの表示が 正常に起動していない 電源をオフ、オンしてください。
Initialize にならない
ハンドセットの表示が 同軸ケーブルのキャリブレーショ ADE と BDE 間の同軸ケーブルが正しく接続されていることを確認してく
Initialize から変化しない ンが終わらない ださい。
ADE と BDE 間の同軸ケーブルの曲げ半径が 50mm 以上あることを確認し
てください。
ADE と BDE 間の同軸ケーブルの固定部で締め付けによりケーブルが変形
していないことを確認してください。
上記に問題が無い場合、本体の電源をオフ、オンし再起動してください。
ハンドセットの表示が SAT 衛星カバーエリア外にいる 衛星のカバーエリア内かを確認してください。カバーエリア外の場合はカ
SEARCH から変化しない バーエリア内に入ってから電源を投入してください。
GPS が受信できない GPS が受信できているか確認してください。
(取扱説明書 8.1.3 項)
ブロッキング アンテナと衛星の間に遮蔽物が無いことを確認してください。
上記に問題が無い場合、本体の電源をオフ、オンし再起動してください。
ハンドセットに Search NG が GPS が受信できない GPS が受信できているか確認してください。
表示される (取扱説明書 8.1.3 項)
ブロッキング アンテナと衛星の間に遮蔽物が無いことを確認してください。
上記に問題が無い場合、本体の電源をオフ、オンし再起動してください。
ハンドセットに ADE?_が表示 ADE との通信ができない ADE と BDE 間の同軸ケーブルの接続を確認してください。
される
ハンドセットに POSITION?が GPS が受信できない ADE の上方や周囲に GPS 衛星が受信できなくなるような遮蔽物が無いこ
表示される とを確認してください。
遮蔽物がある場合、ADE の設置場所を変更してください。
ハンドセットに GYRO?が表 ジャイロインターフェイスより信 ジャイロインターフェース基板に電源ケーブル、SYNC/STEP ジャイロの
示される 号が入力されていない ケーブルが正しく接続されているか確認してください。
ジャイロインターフェース基板の電源スイッチがオンになっていること
を確認してください。
ジャイロ入力設定が間違っている ジャイロの使用、接続ジャイロの設定が正しいか確認してください。
(取扱説明書 8.9.1.4 項)
91
第7章 パーツリスト
92
第8章 仕様
表8 JUE-501/JUE-251 主な仕様
1. インマルサット FleetBroadband MES のタイプ クラス 8(JUE-501)、9(JUE-251)
2. 周波数 送信 1626.5~1660.5 MHz、1668.0~1675.0MHz
受信 1518.0~1559.0 MHz
3. 最大 E.I.R.P +22.0dBW +1/-2dB (クラス 8)
+15.1dBW + 1/-2dB (クラス 9)
4. G/T(受信能力) -4.0dBK (クラス 8)
-15.5dBK (クラス 9)
5. アンテナ 方式 0.56φ平面 (クラス 8)
0.24φ平面 (クラス 9)
偏波 Right-Hand Circular Polarization (RHCP)
レドーム GFRP (クラス 8)
AES (クラス 9)
6. 変調方式 O-QPSK
π/4-QPSK
16QAM
7. 電源 Voltage +21VDC~+31VDC
Current 受信時 2 A 以下
Maximum 6.5A 以下(送信・オプション接続時)
8. Dimension ADE φ630mm × h683mm (クラス 8)
φ285mm × h364mm (クラス 9)
BDE w262mm × d275mm ×h65mm
Mass ADE 20.0kg (クラス 8)
4.7kg (クラス 9)
BDE 4.5kg
9. 環境条件
1) 温度 ADE -25˚C to +55˚C
BDE -25˚C to +55˚C (Handset -15˚C to +55˚C)
2) 湿度 +40˚C, 95%
3) 振動 IEC60945 第 4 版に準拠する
93
Turning Rate +6˚ /s 1deg/s2
Headway 30knots
2
5) Solar Radiation (ADE) 赤外線 500 watts / m
紫外線 54watts / m2
6) 耐氷結 (ADE) 25mm 以下
7) 耐降水量 (ADE) 100mm / hour 以下
8) 耐風速 (ADE) 100knots in operation 以下
94
第9章 廃棄
廃棄について
・梱包材などを廃棄する場合は地方自治体の規則に従って処理してください。
・JUE-501/JUE-251 を廃棄する場合は地方自治体の規則に従って処理してください。
詳しくは、お買い上げの販売店又は各地方自治体にお問い合わせください。
95
付録 アース接地
スチール船体へのアース接地
アルミニウム船体、ファイバーグラス船体、木材船体へのアース接地
1)接地ケーブルを作成してください。
(図 A-1a 参照)。
接地ケーブルは、お客様手配となります。
2)接地ケーブル(丸端子 M10 側)を ADE 取付け用六角ボルトと共締めしてください。
(図 A-1b 参照)
ただし、ADE と取付けベースを絶縁しなければならない場合は、取付けベースにゴムブッシ
ュをかませてください。
(A-1c 参照)
。なお、ゴムブッシュ及び平座金は、お客様手配となり
ます。
JRC 支給のアースケーブルを使用して、既設のアース板に接地してください。
( 3-3-2 項 BDE 設置手順を参照)
96
丸端子 M10
(お客様御手配)
丸端子
(お客様御手配)
※接地するアース端子に合わせてください
図 A-1a 接地ケーブル
レドームベース
緩衝シート
(JRC支給)
ADE取付ベース
接地ケーブル(丸端子 M10)
(お客様御手配)
固定ボルト (JRC支給)
六角ボルト : B8×25
バネ座金 : SW8
平座金 : W8
BDEのアースと同電位になるように接地
緩衝シート
(JRC支給)
ADE取付ベース
ゴムブッシュ
(お客様御手配)
平座金 W8
(お客様御手配)
接地ケーブル(丸端子 M10)
(お客様御手配)
BDEのアースと同電位になるように接地 固定ボルト (JRC支給)
六角ボルト : B8×25
バネ座金 : SW8
平座金 : W8
97
Ver 1.3
(2013.1.22)
98